昨今、利用者の障がいの重度化・多様化に伴い可茂学園のような施設の役割は「生活の場」「療育の場」「日中活動の場」として施設の意味や意義は大変重要かつ大きなものとなってきました。さらに、地域福祉が叫ばれる今日では地域で生活する利用者や家族への支援のニーズも年々高まっています。
可茂学園では、誰もがどのような状況下においても「その人らしくあるために」その思いを、希望を、生活を支えるため貴重な人生を実りある充実したものになるよう支援をしています。そのため、常に「生活とは何か」「自立とは何か」を考え、利用者の支援に努めています。
集団生活の中で他人に迷惑をかけないという「ルール」はありますが、管理された生活ではなく「自分で考えを決定し行動する」ことを基本に利用者の主体性、個性を尊重した取り組みをしています。さらに地域へと福祉の転換が求められる中で可茂学園では以前から地域社会と積極的に関わった暮らし作りに努めてきました。行事や外出の機会を数多く設け、家族と疎遠にならないように家庭への帰宅を重視しています。今後も、「地域社会のなかで可茂学園の在り方」を考え、知的障がいの方の拠り所となる施設を目指していきます。
箱折り作業を中心にグループ活動を行っています。その中で、「働くこと」「お金を稼ぐ」「製品の流通」等、働くことの意義について理解できる支援を行っています。また、生活面への支援も重視し、家庭に帰ったときや、自立生活に不可欠なハウスキーピングを学んでいます。
個々の能力に応じて洗濯や居室清掃など身の回りのことを中心に自立を目指しています。作業では自動車部品のバネ付けや電線ハーネス加工といった工賃作業を通して、生産活動や地域移行に向けた活動を行っています。また、休日には買い物や外出等楽しみを見つけ、めりはりのある生活作りを心掛けています。
高齢者や虚弱者などが中心のグループで、ゆったり落ち着いた環境を用意し、グループ活動の参加も、本人の意思を尊重しながら行っています。ウォーキングや本人の趣味を取り入れながら、生活を展開しています。また、医療的配慮が必要な方が多いことから、血圧測定、検温など、健康の把握に留意しています。
比較的支援度が高い方々のグループであり、生活習慣の確立、情緒の安定、体力の維持・向上、作業支援とトータルな発達を考え、取り組んでいます。また、健康管理を重視し毎日の健康チェック等を通じて体調の変化を見逃さない様気を付けています。作業はゴム製品のバリ取りを行い、生活のリズムを作っています。
自宅から通いながら障がいの程度にあわせて、生活習慣、機能訓練、文化的活動、作業支援を通して自立を図るとともに生きがいを高めていきます。さらに、在宅での生活相談にも応じています。
主に日中活動において、本人の希望や能力に応じて6つのグループに分かれて生産活動や創作活動に取り組んでいます。
その目的は働くことを希望するすべての方に対して働く機会を保障することはもちろん人間の基本的欲求である物を創り出す喜びから情緒の安定を図るという作業療法的な取り組みです。
日本には茶華道という伝統文化があります。可茂学園では外部講師を招いて、茶道教室、華道教室を開催しています。日本人として生まれ先人の築いた文化に触れる、学ぶということは人の心を豊かにしてくれます。また、音楽療法や臨床美術体験、家庭科クラブやスポーツクラブなどのサークル活動も行っています。
施設の主人公は利用者の皆さんです。ですから、施設の暮らしは利用者の皆さんが主体的に自由で創造的に活動できることが大切です。そのためには他人に迷惑をかけないというルールはありますが自分たちの暮らしを自分で考え創造できるよう支援をしていきます。また、入所利用の皆さんは家族と疎遠にならないよう定期的に家庭へ帰宅することも重視しています。
限りある貴重な人生を豊かで実りあるものにするためには生活を楽しむことはとても重要です。可茂学園では夏祭り、もちつき、クリスマス会など季節の行事を地域の皆さんやボランティアの皆さんと交流しながら行っています。また、買い物、レクリエーション、コンサート、社会見学等外出の機会を多く設け一人ひとりの思い出作りを大切にしています。
麦の丘では知的障がいのある方達が、自分の持っている能力を生かし、伸び伸びと活動できる場所を提供しており、地域で社会の一員として自立、貢献できることを目標に取り組んでいます。
建物がバリアフリーで通路、トイレなどもゆったりと作られているため、一般の方のご利用はもちろんですが、車椅子で気軽に利用することができ、近隣の老人施設、障がい者施設の方達が予約を取って、団体でも利用されています。
パンを食べたお客さんに“美味しい!”と言ってもらえるように素材、味にこだわり平成18年4月の開店当時からの定番のパンに加え、随時新しいパンを提供できるように日々試行錯誤を繰り返しています。利用者さんにはパン作りの全ての工程に関わってもらい、毎朝焼き上げるパンは、菓子パン、惣菜パン、ソフトフランス、デニッシュ系、季節の恵みを取り入れた季節限定パンなど毎日40種類、感謝と真心を込めて一つ一つ手作りで焼き上げています。また、各種イベントや定期的な出張販売にも積極的に参加し、活動の場を広げています。心のバリアフリーを目指して啓発の場としてカフェ&ベーカリー麦の丘を一人でも多くの人にご利用していただきたいと思っています。
この事業は、公益財団法人 JKA及び岐阜県ならびに可児市より助成をいただきました
従たる事業所 カフェ&ベーカリー 麦の丘
〒509-0256 可児市東帷子3827番地6
TEL/FAX 0574-65-0127
定休日(日曜日、月曜日、祝日)
営業時間 8:30~15:00
グループホーム三ツ池ホーム
三ツ池第2ホーム
可児市東帷子3827番地6
利用定員 女性8名
利用定員 男性5名
平成24年8月に可児市では初めての知的障がい者のグループホームを新築整備しました。建設用地は昭和30年代に建てられた市営住宅である「三ツ池住宅」の跡地であることから、従来地域で慣れ親しまれていた名前にちなんで「三ツ池ホーム」と名付けました。リビングやキッチン、居室をはじめ全ての生活空間をゆったりと確保し、ゆとりのある生活を送っていただけます。利用する皆さんでホームでの決め事など話し合い助け合いながら、その生活スタイルを作って頂ければと思います。その人らしい自立した生活の中で、自分の願いや希望の実現に向けた場所になったらどんなに素晴らしいことでしょう。そのためにスタッフは精一杯お手伝いしたいと考えております。
ホームを利用する皆さんが地域で普通の暮らしができるようそしてその人らしい自立した生活の中で自分の願いや希望の実現に向けてお手伝いさせていただくことを目的としています。